鍋の季節にゆずはなくてはならないアイテムです。果汁を搾ってしょうゆとあわせて「ポン酢しょうゆ」に、甘みをつけて「ホットドリンク」にと大活躍です。
ゆずの果汁を無駄なく使う工夫は楽しいですね。冬はゆずがあるといろいろと楽しめます。ゆずの樹がある家がうらやましい。
ゆずの果汁、そして皮や種の活用を見ていきましょう。
ゆずの果汁を無駄なく使いましょう

万能果汁絞り
いきなりですが、上の写真はうちで使っている万能果汁絞り器です。もう20年ほど使っていますが、ずっと現役です。透明の絞り器はレモン、二つある部品の小さいほうをかぶせてゆずを絞っています。大きいものは今までほとんど使っていません。大きなかんきつは絞らず食べますので…
ここ数年、ゆずをいただくことがあり、いろいろに使いました。
ポン酢しょうゆ
ゆず果汁といえば「ポン巣しょうゆ」が定番ですね。
酸味の強い柑橘を絞り同量のしょうゆを加え、みりんを少々合わせて作ります。鰹節や昆布を加えてうまみを出します。
市販品もおいしいですが、ゆずがたくさんあるときはぜひ果汁を絞って、食卓で自分の好みで味を調節したいですね。
なべ物や蒸し物のつけ汁として使います。
サラダのドレッシング代わりにしてもヘルシーです。
ゆずドレッシング
果汁、塩、砂糖少々とオリーブオイルをそば猪口(ちょく・ちょこ)のような容器に入れ、スプーンでかき混ぜます。塩分を調整できる即席のドレッシングができ上がります。
使うオイルは好みのもので楽しみましょう。調味料は「このくらいかな?」と目分量(めぶんりょう)でオーケーです。
ゆず大根

大根は1㎝くらいの棒状に切りチャック付きのビニール袋に入れていきます。
野菜を全部切り終わったら大さじ1~2杯くらいの砂糖を先に入れてまぶすと、浸透圧の関係でしょっぱくなりません。後に入れる塩が必要以上にしみ込むのを防ぐからです。また、甘酢漬けのように甘くもなりません。
ここにゆずの果汁と塩を入れてなじませます。ゆずの皮もそいで千切りにしたものを入れるとおいしい即席漬けができます。果汁と塩の量は大根の量に合わせて調節してください。
数日間はおいしく食べられます。即席漬けは発酵して酸っぱくなったものと違い、さわやかな酸味です。
もちろん大根以外の野菜でも生で食べられるものは何でも切って袋に入れて食べられます。多めに作っておくと副菜として食卓に乗せられます。
ホットゆず

ゆずは種が多く果汁は思ったほど絞れませんが、半個分くらいを絞ってカップに入れ、はちみつ、熱いお湯を加えて飲みましょう。果汁を絞るときに部屋中がいい香りがして幸せな気分になれますよ。
丸ごとゆずのしょうゆ漬け
果汁の用途ではありませんが、じょじょに果汁がしみ出す使い方です。
ゆずが丸ごと入る大き目のガラスビンや麦茶のポットのような容器を用意します。
ゆずも容器も洗って、水分をふき取っておきます。容器にゆず1~2個としょうゆを入れて冷蔵庫に保存します。だんだんとゆずから果汁が出て、しょうゆがまろやかになります。
ゆずは1年以上漬けておけます。黒くなったゆずは皮をそいで使ったり、種を取って刻んでゆで野菜に乗せて調味料代わりにしたり、といろいろに使えます。
これを教えてくれた元上司はゆずもしょうゆも足しながら何年も続けて使っているそうです。私は大きなインスタントコーヒーのビンに入れて作り野菜室に入れておきました。今は100円ショップにいろいろな容器があるので使いやすいものを探すのも楽しいです。
無農薬のもので作りたいですね。
果汁を絞って冷凍する
郊外のお宅ではゆずものびのびと枝を伸ばして、たくさん収穫できます。
いよいよ使いきれないときは果汁を絞ってチャック付きビニール袋に入れて冷凍していると聞いたことがあります。小さめの袋に分けて冷凍しておけば、使う分だけ割ったり、解凍したりができますね。
しょうゆと割って使うと自然に減塩もできます。
皮は別にそいで袋に入れて冷凍すればしばらく使えます。
我が家は10個くらいいただいても、すぐに使ってしまうため、冷凍はまだ経験がありません。手間はかかりますが、1年間ゆずが楽しめるなんていいなあ。
ゆずの皮も貴重です

寒い時の汁物やうどんやそば、なべ物の薬味にゆずの皮があると引き立ちますね。お雑煮にも一片、入れますね。
乾燥させて保存できます
よく洗ったゆずを、白いワタが入らないように薄くそぎ、ざるに並べます。カラカラになるまでよく乾燥させます。乾燥したら密閉容器に入れて保存できます。
お茶や紅茶に使ったり入浴剤にもなります。ぜひ皮もいろいろに活用しましょう。
青ゆずの使い道

ゆずこしょう
夏にはゆずもかぼすほどの大きさになっています。青いゆずをおろし金で皮だけおろして、薬味に使えます。そうめんにもよいですし、熱い「釜揚げうどん」にもぴったりです。
そして忘れてならないのが「ゆずこしょう」です。
青ゆずの皮と青唐辛子をすり鉢であたり、塩で味付けをしたものです。いえでも作れるようです。その場合は果汁を少し加えてなめらかにしても使いやすいですね。
かぼすは以下の記事で紹介しています。ぜひご参照ください。
ゆずの種もすぐに捨てないで
ゆずは種が多いですね。ひとつのゆずに20個ほどもあります。「桃 栗 三年 柿 八年 柚の大馬鹿 十八年」などというひどい言い回しがありますが、それだけかかるから、種も多く・・・ということでしょうか。
この種、なかなかの効能があるそうです。
種を日本酒に漬け込むと美肌化粧水になるとか。
種には香り成分のリモノイド、食物繊維のペクチンが含まれているなど、果肉や皮にも劣らないほどの有効成分があるそうです。
ゆずの効能
ゆずは他の柑橘類同様、抗酸化作用があるビタミンCが豊富です。ビタミンCはコラーゲンの合成や感染症の予防効果が期待できます。
酸味成分のクエン酸は疲労回復効果や食欲増進の作用があります。
皮のよい香りはリモネンやリナロールが含まれているからです。これらの成分は血行促進や消炎作用があることから入浴剤としても利用されています。
冬至の日にはゆず湯に入りましょう

「冬至の日にゆず湯に入ると風邪をひかない」といわれてきました。本当に香りの成分に血行促進の作用があることがわかって、昔からいわれてきたことは無駄なことがないと関心します。
冬至の日にゆず湯に入って年末の疲れをいやし、身体を芯から温めて風邪を予防しましょう。
リモネンには保湿作用もあります。ゆず湯に入って荒れたお肌もいたわりましょう。
【まとめ】ゆずの果汁は無駄なく使えます
ゆずは近所のスーパや八百屋さんで1個2個と買い求めるのですが、たくさんいただいた年は果汁も皮もたっぷり使えて、鍋に、即席漬けにと楽しめました。
果汁は冷凍もできるので時期が過ぎても使うことができます。
「柚子(ゆず)が黄色くなるとお医者が青くなる」とも言われてきたゆずで寒い冬を乗り切りましょう。そして冬至のゆず湯で温まり年の瀬の疲れをいやしましょう。
お読みいただきありがとうございました。
〈参考〉
- NHK出版:からだのための食材大全
- 家の光協会:和の薬膳食材手帳
☆管理栄養士 すずまり が書きました。
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