醤油(しょうゆ)があるからお寿司がおいしい
醤油があるから刺身がおいしい
醤油があるから煮物がおいしい
醤油は毎日の食生活に欠かせない調味料です。
しっかり醤油を染みこませた煮物は保存性もよくなるし、よいことづくめです。
でも、やはり塩分のことが気になりますね。
醤油の塩分はどれくらいなのか見ていきましょう。
醤油の塩分は15%

4.2ml入り 塩分量は0.7g
醤油の塩分はだいたい15%です。
写真のパック寿司などについてくる醤油は4.2ml入りで重量にして5gです。
食塩に換算すると0.7gになります。

4.2ml入り 塩分量は0.7g
こちらの醤油も4.2ml入りでした。
こういう醤油はほぼ同じ容量のようですね。
一つ使うと0.7g、二つ使うと1.4gの食塩量となります。
大きさが異なるものもありますが、裏に小さな字で容量や食塩換算量が書かれていますので、ご覧になってみてください。
私はにぎり寿司や刺身となると、ついつい醤油をたっぷり使ってしまうので、要注意と思っています。
と、これは一般的な濃口(こいくち)醤油の話です。
醤油の種類によって異なる塩分
「醤油」といえば普段使う、色の濃い醤油で「濃口醤油」に分類されます。
この濃口醤油に対して色が薄い「薄口(うすくち)醤油」と言われる醤油があります。
薄口醤油は「淡口醤油」と表記されることもあります。
薄口醤油の塩分はやや高く約16%です。塩分が高いので控えめに使います。色が薄く、食材の色や味が引き立つことから洗練された京料理が生まれたといわれています。
その他にもたまり醤油、白醤油などがあります。
食品成分表より醤油の塩分を算出しました。
種類 | 塩分(%) | 利用地域 |
こいくちしょうゆ | 15 | 全国 |
うすくちしょうゆ | 16 | 関西地方 |
こいくちしょうゆ減塩 | 8 | |
うすくちしょうゆ低塩 | 13 | |
たまりしょうゆ | 13 | 東海地方 |
しろしょうゆ | 14 | 全国 |
比べてみると「こいくちしょうゆ減塩」は塩分が少なく、家庭での普段使いにおすすめです。
ところで「日本人の食事摂取基準2020年版」では1日の塩分は
- 男性 7.5g以下
- 女性 6.5g以下 が望ましいとされました。
寿司や刺身にたっぷり醤油を使ってしまうと塩分摂り過ぎとなってしまいますね。
1日の塩分量については以下の記事もご覧ください。
醤油の効能

醤油には味をつける以外にも効能があります。
醤油の効果① 魚の生臭みをとる
醤油に含まれる酸が魚の生臭い成分を中和し、生臭みを消します。
醤油の効果② 殺菌効果がある
醤油に含まれる塩分やアルコール、酸が有害な細菌の繁殖を抑え、また、死滅させたりします。
醤油の効果③ 色と香りがよい
醤油の褐色は「火入れ」によってできるメラノイジン、香りは微生物の働きでできるフラノン類などです。
醤油の効果④ 活性酸素の働きを抑える
メラノイジンやフラノン類は活性酸素の働きを抑える作用があります。
活性酸素については以下の記事もご参照ください。
活性酸素をなかったことにするファイトケミカルを解説!その抗酸化作用は?
醤油の効果⑤ 消化を促進する
醤油に含まれる、うま味成分のアミノ酸が胃液の分泌を促し、消化を促進します。
丸大豆醤油とは

醤油売り場には「丸大豆醤油」と書いてある醤油があります。
わざわざ「丸大豆」とあるからにはそうじゃない醤油もあることに気づきます。
丸大豆醤油ではないものは「脱脂加工醤油」というそうです。
丸大豆とは普通の大豆を使った醤油で、昔はみんな「丸大豆醤油」です。
大豆は食用油の原料になるくらいですから油分が結構あります。
大豆からはじめに油分を除いたものを原料に使ったのが「脱脂加工醤油」となります。
現在は約80%がこちらの「脱脂加工醤油」だそうです。
丸大豆醤油と脱脂加工醤油の特徴を比べてみます。
丸大豆醤油
大豆の油脂が脂肪酸とグリセリンに分解される
- グリセリンは醤油に溶けて甘味成分になる
- 脂肪酸は溶けずに浮いてくるので取り除いて火入れする。香り成分も一部、一緒に除かれるため、ソフトな香りになる
除いた脂肪酸は機械油などに利用されるそうです。
脱脂加工醤油
油脂分をしぼった大豆を使うのでたんぱく質の割合が多い
- うま味成分が多い
- 香り成分が全部残るので香りが濃い醤油になる
はじめにしぼった油脂分は食用油として有効に活用されています。
【まとめ】醤油の塩分は15%
醤油には約15%の塩分が含まれています。
生活習慣病予防のために減塩が推奨されている今、醤油も「好きなだけ使う」から、考えて「控えめに使う」ことが大切になってきました。
霧状に噴霧できる容器を使ったり、減塩醤油に切り替えたりとできることから工夫していきたいですね。
刺身や寿司、煮物など、醤油があるからこその食文化を大切においしい食事を楽しみたいものです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
〈参考〉
群羊社:たべもの・食育図鑑
☆管理栄養士 すずまり が書きました。
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