砂糖の効果を知って賢く利用しましょう

最近は何かと悪者扱いされて肩身が狭いと思われる「砂糖」

砂糖はお節料理になくてはならない調味料です。

それは、砂糖が手に入るようになって、砂糖の効果が体感できるようになったから

砂糖の効果は実はたくさんあります。
砂糖の効果を知って賢く利用しましょう。

砂糖は温度によっていろいろに変化する

あめ

砂糖を加熱するとこんな色になります

砂糖を鍋に入れて加熱すると、だんだんと溶けてきます。

105℃で透明な、とろりと粘土がついたシロップになります。

あんみつにかける「白みつ」は色がつかないぎりぎりまで煮詰めたものです。

さらに加熱し、140℃であめ状になって糸を引きます。

加熱を進めて170℃位になると香ばしいカラメルになります。

これ以上は炭化してしまいますが、温度によってずい分様子が変ります。

カラメルソースを作る際の注意点

カラメルは冷えると固まってしまうのでカラメルソースとして使うときは少量のお湯を注いで木べらで撹拌します。

水を使わないのは温度に差がありすぎるからですが、100℃の熱湯でもバババッとはねて恐いですよ。長袖の割烹着などがあれば着用しましょう。

このカラメルソース、プリンだけでなく、手作りのカレーやミートソースに、もう少し色を出したい時に使います。

砂糖を加えると保存性がアップ

甘納豆

甘納豆は保存料を使わなくても日持ちします

お節料理はかなり甘く濃い味付けです。

昔はお正月はかまどの神様にも休んでいただくために三が日は煮炊きしないとしていました。

そこで冷蔵庫がない時代は濃い味付けにしたのです。

食品に砂糖や塩が染みこんでいくと食品の水分が調味料と結合して「結合水」になります。

食べものが「いたむ」のは微生物が繁殖するから。

微生物は分子が自由に動ける「自由水」で繁殖します。

料理に砂糖を使って保存性を高めるということを経験の中で知っていたのですね。

すずまり

結合水水と食品中のたんぱく質や炭水化物が水素結合で結びついたものです。

そういえば、しょうゆは大豆のたんぱく質、砂糖は炭水化物ですね。

砂糖は食材を柔らかくさせる

ビーフシチュー

砂糖は水を抱え込んで放しません。

肉に砂糖を揉み込むと浸透圧で肉に染み込み、肉の水分を抱え込むため加熱しても硬くなるのを防ぎます。

逆に塩分は水を外に出してしまうので固くなります。

砂糖の方が塩よりも分子量が大きいので、塩の方が食材に染み込み易い性質があります。

煮物は砂糖を先に入れましょう

砂糖は卵白や生クリームの泡を安定させる

シフォンケーキ

空気をたくさん含んだシフォンケーキ

砂糖は泡を安定させます。

卵白や生クリームを十分泡立てて角が立つくらいになったら砂糖を加えましょう。泡がつぶれにくくなります。

シフォンケーキは加熱によって空気が膨張するのでふっくらと膨らみます。

スポンジの硬さやボリュームは砂糖の比率で決まります。

卵を泡立てたときの気泡を砂糖が安定させ体積を保ちます。

砂糖は発酵を促進させる

ふっくら食パン

パンがふっくらとするのは酵母が活発に活動して二酸化炭素(炭酸ガス)を発生させるから。

砂糖は酵母のエサになって酵母の活動をサポートします。その結果、程よく膨らみふっくら仕上がります。

ちなみにカリカリに仕上がるフランスパンは塩を加えますが、砂糖は使いません

フランスパンは保水性がないので焼き上がりから時間とともに水分が抜けていきます。すっかり冷めたらビニール袋に入れて保存しましょう。

砂糖は卵料理をなめらかにする

玉子焼き玉子焼き

砂糖には卵が固まる温度を上げる効果があるので、ゆっくりと固まります。その結果、卵料理がなめらかに仕上がります。

砂糖はジャムにとろみをつける

ジャム

果物にはペクチンが含まれています。

砂糖はペクチンをゲル化させる働きがあるので、ジャムにとろみを付けることができます。

ジャムが長く保存できるのは、砂糖をたっぷり使って自由水をなくしているためです。

こう考えるとジャムというのは合理的な保存食だなあと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

〈参考〉

三井製糖のパンフレットより

☆管理栄養士 すずまり が書きました。

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管理栄養士のすずまりです。 食べものの文化的な側面など「おとなの食育」の観点から書いています。