料理酒の効果ー酒税がかからないのもうれしい

料理酒

酒類は飲み物としてたしなまれていますが、また一方では古くから料理や菓子作りに利用されています。

酒類のもつ調理効果などが早くから知られてきたためといえます。

日本酒、ワイン、ブランデーなどのほか、みりんなども料理用の酒に入れられます。

古くから知られた料理酒の効果をみていきましょう。

 

料理酒の調理効果

 

料理酒を使うことで

  • 食品の風味や香りを引き立てる
  • 口当たりをまろやかにする
  • 歯触りをよくする
  • 仕上がりの照りやつやを出す
  • 保存性を向上させる

等々、多岐にわたります。

日本酒をはじめとする料理用のお酒には以下のものがあります。

 

日本酒の効果

あさりの酒蒸し

あさりの酒蒸し

調理に使う日本酒は精米の歩合が70~75%の精白米で造ります。

料理への利用と効果

  • 煮物・・・生臭みをとる
  • 酒煮・・・身を柔らかくする
  • 煮切り酒・・・ベースとして使う
  • 酒煎(い)り・・・水っぽさを抜く
  • 炊いたご飯に残った芯をとる
  • 塩抜き後の魚の身をしめる
  • シャーベットやゼリーに使う

 

みりんについては以下の記事をご覧ください。

本みりんは酒の仲間です

 

焼酎(しょうちゅう)

梅酒焼酎は日本固有の蒸留酒です。

蒸留法により甲類と乙類に分けられます。

甲類

連続式蒸留機で得られる純アルコールを水で薄める。または乙類を少量混合して風味を強めたもの。アルコール分は35%以下。

現在は主に糖蜜で作られていて、ホワイトリカーとも呼ばれ、梅酒などの果実酒や酎ハイに用いられています。

乙類

単式蒸留機で蒸留したもので、原料の穀類やいも類に由来する成分を含むので独特の風味があります。

乙類の焼酎には清酒の酒粕を再発酵させて作るもの(粕とり焼酎)と原料の穀類いも類を糖化させて作るもろみとり焼酎(本格焼酎)があります。

本格焼酎の原料には、米、オオムギ、ソバ、サツマイモ、ジャガイモ、黒糖など多岐にわたります。

 

ワイン

ローストビーフ

 

 

ワインは西洋料理に欠かせません。

白ワインはおもに加熱調理に、赤ワインは肉料理、淡水魚などのつけ込みに使用します。

料理専用のワインもあります。

 

ブランデー

洋酒チョコ

ブランデーは果実を原料として酵母により発酵させたあと、蒸留し、樫(かし)の樽に入れて熟成させたものです。

  • ワインから製造したもの・・・単にブランデーといいます
  • リンゴ酒から作ったもの・・・アップルブランデー
  • さくらんぼを使ったもの・・・キルシュヴァッサー
  • プラムを原料としたもの・・・プラムブランデー

などがあり、洋菓子などに用いられます。

 

ラム

ドライフルーツのラム酒漬け

サトウキビや糖蜜を発酵させ、蒸留して作ります。

西インド諸島を中心に作られています。

香りが強く主に製菓用として使われます。

キューバ、プエルト・リコを中心に作られるライトラムは飲用にされています。

 

 

料理酒には酒税がかかりません

TAXフリー

料理酒の原材料名の欄には 米、米麹、食塩とあります。

食塩を加えることで、飲用に適さないと見なされ、酒税かかりません

また、調味料として酒類販売の免許がない食料品のお店でも売ることができます。

 

日本酒は1リットルにつき120円の酒税がかかっていますので、食塩を加えることで台所の負担が減るのはありがたいですね。

煮魚などではカップに1杯の日本酒を使うこともありますから、心置きなくたっぷり使えます。

ただし、その分、料理の塩加減に気を配る必要がありますが・・・

 

酒税については下記の財務省のWebページもご覧ください。

https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/consumption/d08.htm

 

 

【まとめ】料理酒の効果は古くから知られていました

酒類は飲用の他に、古くから料理や菓子作りに利用されてきました。

それは酒類のもつ調理効果などが早くから知られてきたためといえます。

日本酒、焼酎、ワイン、ブランデー、ラム酒のほか、みりんなど料理用の酒として利用されてきました。

酒類は飲用としてだけでなく料理や製菓用として生活に溶け込んでいます。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

〈参考〉

小学館:食材図典Ⅱ

☆管理栄養士 すずまり が書きました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

管理栄養士のすずまりです。 食べものの文化的な側面など「おとなの食育」の観点から書いています。