長芋の栄養は山のうなぎ?

長芋

 

長芋は「ヤマノイモ類」のひとつです。

ヤマノイモ類は世界でも珍しい、生で食べることができる唯一の芋類です。

ヤマノイモ類のヌルヌルの成分名やなぜ生で食べられるのか、まだ不明な部分もあるそうです。

まだまだ世界は謎に満ちていると言えますが、長芋の栄養と考えられる効能をみていきたいと思います。

長芋は古来より山のうなぎと呼ばれてきました。

長い形状とヌルヌルとしてつかみにくいところから、「長芋が成長して、うなぎになる」と思われていたようです。

長芋の栄養は山のうなぎになれますか。

長芋の栄養は炭水化物です

長芋の酢のもの

長芋の主成分はでんぷんです。でんぷんはエネルギー源として重要です。そして少量のたんぱく質を含みます。

生の芋100g中のエネルギー・炭水化物・たんぱく質量

エネルギー ㎉ 炭水化物 g たんぱく質 g
ながいも 65 13.9 2.2
いちょういも 108 22.6 4.5
じねんじょ 121 26.7 2.8
さといも 58 13.1 1.5
さつまいも 140 33.1 0.9
じゃがいも 70 15.9 1.8

自然薯(じねんじょ)は野山に自生していて、日本で農業が始まる前から主食にしていたようです。

自然薯はエネルギーが多く、まだ稲作が始まっていない時代、そのまま食べられる、大切な炭水化物でした。

その後、中国から栽培種の「ヤマノイモ」として長芋・いちょう芋・やまと芋が伝えられました。

また稲作も始まり、軌道に乗るにつれ、自然薯も、長芋、いちょう芋・やまと芋も脇役になっていきました。

「里芋」はこの「山の芋」に対してつけられた名前です。

長芋の栄養は「山の薬」といわれるほど

長芋を干したものは山薬(さんやく)として、疲労回復に、免疫力アップに、そして老化防止、糖尿病の改善などに効果が認められています。

主な効能をまとめると

  • 滋養強壮
  • 疲労回復
  • 胃腸の働きを活性化する
  • 消化を促して食欲を増進
  • 免疫力を高める
  • 老化防止
  • 糖尿病改善 粘り成分が糖の吸収を遅らせます

など、多数あります。

これらの効果が効いてきて、さぞ山のうなぎを食べたように感じたことでしょう。滋養強壮にうってつけと言われてきました。

長芋を生で食べられるのはアミラーゼのため

とろろ汁

芋をすりおろすと粘りの強い「とろろ」になり、生食できます。とろろだけでなく、短冊に切って酢の物にも、煮物や炒め物もできます。

さらに菓子の材料として薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)などでなめらかな舌触りを出すために活躍しています。

長芋はアミラーゼなどの消化酵素が含まれているため、生で食べられることがわかっています。

このアミラーゼに含まれている酵素は熱に弱く、煮炊きによって酵素の活性が弱まりますので生食がおすすめです。

また、すりおろすことで細胞膜が壊れてさらに酵素が活性化するそうです。

手がかゆくなることも

長芋

長芋は里芋と同様、皮をむいたものを持つと手がかゆくなりことがあります。

これは里芋同様、シュウ酸カルシウムがかゆみの元になっています。

すりおろすときは上の写真のように全部むいてしまわず、何回かに分けてむいていくと滑ることも防止できます。

また、調理の前に酢水で手を洗うとかゆくなりにくいと言われています。

里芋の記事にかゆみ対策を載せています。

里芋は縄文時代からのお付き合い

日本人はヌルヌル好き

山かけごはん

日本には外国と比べものにならないくらい「ヌルヌル」「ヌラヌラ」と表現される食べものがたくさんあり、また、それをとても好む民族のようです。

納豆をはじめとして、里芋、なめこ、そして長芋などの山芋はみんなヌルヌルしています。山芋などはすりおろした後さらに空気を混ぜ入れています。

主食を自然薯からご飯に変えても、さらに山かけとしてご飯にかけてかっ込むように食べます。ご飯の粘りと山芋の粘りが合うのですね。

質素で早飯食いの日本人にうってつけというわけです。この食べ方は長芋にでんぷん分解酵素のアミラーゼがあるおかげです。アミラーゼのおかげでよくかまずにかっ込んでも大丈夫なわけです。

【まとめ】長芋の栄養は生で食べられる炭水化物

とろろそば

長芋をはじめとする「ヤマノイモ」類はでんぷん質でありながら加熱せずに生のままで食べられる唯一の芋類です。

そして「山薬」とも呼ばれる効能があり、

  • 滋養強壮
  • 疲労回復
  • 胃腸の働きを活性化する
  • 消化を促して食欲を増進
  • 免疫力を高める
  • 老化防止
  • 糖尿病改善

などの効果が期待されています。

お読みいただきありがとうございました。

〈参考〉

  • 小学館:新版食材図典
  • 群羊社:たべもの・食育図鑑
  • 家の光協会:和の薬膳食材手帳

☆管理栄養士 すずまり が書きました。

↓ブログランキングに参加しています。よろしかったら応援お願いします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

アバター

管理栄養士のすずまりです。 食べものの文化的な側面など「おとなの食育」の観点から書いています。