こんないい方はなんですが、カレイほど、黒いんだか白いんだか、わからない魚も珍しいのではないでしょうか。
しかも砂地にもぐると、どこに行ったのかわからない平べったい高級魚♪
日本では古くから利用されてきたカレイは種によって旬が異なります。
カレイの旬は年に2回あります。人気の子持ちガレイは冬においしくなります。どんな品種がいつおいしいのか、みていきましょう。
目次
カレイの旬は年2回

子持ちガレイの煮付け
カレイは種類の多い魚です。
世界では100種以上、日本の近海だけでも約30~40種が生息しているようです。
夏は身が繊細で脂ののりがよく、冬は子持ちガレイの卵がおいしいといわれます。こぼれそうな卵をそのまま、そっと甘辛に煮付けたカレイは絶品ですね。
子持ちガレイはお値段もそれなりで、なかなか家族の人数分が買えませんし、モソモソするのですが、「食べたい♪」と思うのは私だけじゃなかったようで、安心しています。
その中で、一般に流通しているのはマガレイとマコガレイです。
マガレイは冬が旬で、マコガレイは夏が旬です。
マガレイもマコガレイもよく似ています。
マガレイ

体調は50cmほどです。
マガレイは、両目の間にウロコがなく、そこがマコガレイと異なる点です。
目がない側、裏側と呼びたいところですが、白い方に黄色い帯があることで区別できます。
日本海の沿岸、北海道の沿岸、千島列島の南の方、瀬戸内海以北の太平洋岸、と東シナ海の中部に分布しています。
水深150mより浅いところにいます。
産卵時期は2月~7月で北の海ほど遅くなります。水深15~70mの浅い海で産卵します。
煮付けがおいしいですね。特に子持ち(抱卵魚)のカレイが好まれます。
新鮮なものは刺身にもなります。
また、焼き物、から揚げもおすすめです。
マコガレイ(真子鰈)の旬は夏

マコガレイ
体調はマガレイよりちょっと小さく45cmほどです。
マガレイに似ていますが、両目の間にウロコがあるのがマコガレイです。
目のない側が一様に白くマガレイのような黄色い帯がないことで見分けがつきます。
マコガレイが住んでいるところは北海道南部から大分県付近までと東シナ海方面です。
水深100mより浅いところにいます。
マコガレイは刺身がおいしいですが、煮付けやから揚げにも向きます。
マコガレイは投げ釣りで人気があります。瀬戸内海でもっとも多く釣れるのがマコガレイといわれています。
城下鰈(しろしたがれい)が有名
大分県日地町(ひじちょう)に木下候の城あとがあり、この近くの海でとれたマコガレイは城下鰈(しろしたがれい)と呼ばれます。
おいしいカレイとして有名です。
カレイの味の特徴

カレイのフライ
カレイ類は脂肪が少なく、種類にもよりますが、一般的に味は淡泊です。
また、水っぽい品種としてヤナギガレイ、ムシガレイ、ヒレグロなどは、塩干物に向いていると言われます。
カレイの栄養

カレイは低カロリーで、消化しやすい魚です。病人にも離乳食にも適しています。
タウリンを豊富に含んでいます。
- 血中脂質のバランスを改善する
- 肝機能を高める
- 血圧を下げる
- 動脈硬化の予防
- 血糖値が上がるのを抑制する
など、多くの作用があるといわれています。魚介類に多く含まれます。
タウリンは機能性アミノ酸と呼ばれ、独自の機能成分が注目されています。
カレイの肝臓には、ビタミンAが比較的に多くなっています。
カレイの赤ちゃんの放流

エンガワのお寿司
カレイはきれいな白身で脂肪が少なく、刺身、煮付け、焼き物、フライと様々な料理で賞味されている需要の多い魚です。
現在、一部の品種では養殖がおこなわれています。
マガレイ、マコガレイについては種苗の放流がおこなわれているということです。
【まとめ】

砂地のイシガレイ 見事な保護色です
カレイは日本で古くから食べてきました。
カレイの目のある側の見た目に反して、その身は白く、脂肪が少ないのでそのまま刺身、煮付け、焼き物、フライなどでおいしくいただけます。
機能性アミノ酸と呼ばれるタウリンが豊富です。
タウリンはいわゆる生活習慣病の予防にも役立ってくれるでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
〈参考〉
- 小学館:新版食材図典
- 家の光協会:和の薬膳食材手帳
☆管理栄養士 すずまり が書きました。
コメントを残す