ぎんなんの効能と注意点を考えよう 

かごのぎんな

 

秋も深まると銀杏の実「ぎんなん」が味わえます。ひすい色の美しいもちもちしたぎんなんはあとを引くおいしさです。

ですが「強すぎるから食べ過ぎはよくない」と聞かされたことはありませんか?

子供の頃、おねしょに効くなどと聞いたように思うぎんなんですが本当はどうなのでしょう。

小さな実になにか力を秘めていそうなぎんなんを薬膳の本を紐ときながら見ていきましょう。

ぎんなんの効能は

ぎんなんの旬は10月から11月にかけて、イチョウが落葉する前に実が落ちます。

空気が乾燥してくる秋に取れる木の実は肺の熱を取って潤すといわれています。

ぎんなんの効能として、咳(せき)や痰(たん)をとって慢性の気管支炎などを鎮めるとされています。風邪を引きやすい季節を前にして頼もしい食材です。

頻尿残尿感にも効果が期待できるとか。「おねしょの予防」といわれたのはここからですね。

主な効能をまとめると

  • 咳を鎮めて痰を除きやすくする
  • 呼吸器系の病気を改善する
  • 精力を増強する
  • 頻尿を改善する

となります。

ぎんなんは古くから知られる強壮剤

イチョウは恐竜のいた時代から存在し氷河期も耐え抜いた“生きた化石”です。生命力がとても強く、火災で黒焦げになっても春には青々とした新芽をつけます。

元々中国原産で日本には古い時代に渡来しました。経験から強壮剤としても珍重珍重してきました。

外側のやっかいな外種皮の部分を含めての「木の実」ですが、固い殻につつまれている食べる部分は胚乳です。

やっかいといってしまってはイチョウに失礼ですね。あの匂いと固い殻で動物に食べられずに生き延びてきたのでしょう。

栄養分としてはでん粉カロテンビタミンCを含みますが、後述するように食べすぎはよくありません

数粒でも効能は期待できますので、カロテンやビタミンCなどの栄養をとることを期待せず、秋から冬の間に少しずつを楽しみたいものです。

 ぎんなんの注意点

東京都福祉保健局のwebページ「食品衛生の窓」より「間違えやすい有毒植物」として情報提供されています。

【症状】

通常食用としますが、一度に多く食べると、おう吐、下痢、呼吸困難、けいれんなどを起こすこともあります。
ギンナンを約7時間でおよそ50個食べ3時間後に全身性けいれんを起こした1歳の男児50~60個食べ7時間後におう吐、下痢、9時間後に全身性けいれんを起こした2歳の女児、60個食べ4時間後からおう吐、下痢、両腕のふるえを起こした41歳の女性などの報告があります。 

【毒成分】

ビタミンB6は、脳内の神経伝達物質の生成に重要な役割を担っています。ギンナンには、ビタミンB6と構造の似た4′-メトキシピリドキシンを含んでおり、摂取するとビタミンB6の働きを阻害し、数時間のうちにビタミンB6欠乏症となり、中毒になると考えられています。

 

ビタミンB6欠乏症
皮膚炎・貧血・けいれん・湿疹・かゆみ・免疫力低下

 

 上記のように、都の福祉保健局のwebページでも毒として扱われるほどです。食べ過ぎにはくれぐれも注意したいですね。

 

すずまり

大人は1日に10粒くらい、子供は5粒くらいにしておきましょう。 

あとを引くけれど食べ過ぎはダメね!!

まさに「過ぎたるはなお及ばざるがごとし」ですね!

 

薬膳レシピ

ぎんなんとえびを合わせて冬を元気に

【えびとぎんなんの炒め物】

しょうがとニンニクのみじん切りをごま油で炒め、香りを出しておく。

酒と塩を振ったえびとぎんなんを加えて炒め、最後にしょうゆを回しかける。

☆呼吸器と腎機能を助けて秋から冬を元気に過ごせます。

ぎんなんは肺をうるおし咳や痰を鎮め、さらに膀胱(ぼうこう)を温めて頻尿を改善します。腎臓を助けるえびは秋から冬にかけての健康な生活をサポートしてくれます。

ぎんなんと干ししいたけを合わせて免疫力アップに

【ぎんなんの炊き込みごはん】

戻した干ししいたけとぎんなんで炊き込みご飯を作ってみましょう。ぎんなんの免疫力アップ作用にしいたけの抗がん作用が加わり病気に負けない体を作ります。

 ぎんなんは豆腐と合わせて咳止めに

【豆腐のスープ】

豆腐を使ったスープにぎんなんも合わせます。ぎんなんも豆腐も肺の働きを高めて、咳を止める効果があります。空咳が出るときにおすすめです。スープの湯気ものどのごちそうになりますよ。

 ぎんなん薬膳メモ

殻をむき薄皮もとったぎんなんをごま油に漬けて保存しましょう。毎朝、一粒ずつ食べると、食欲が出て、強壮剤にもなるということです。

ぎんなんの選び方

殻は全体的に真っ白でつやがあり、粒がそろっているもの。

実はみずみずしく、黒ずんだりしていないものがおいしいぎんなんです。

ぎんなんの保存

殻のついたまま紙袋などに入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。食べる直前に加熱します。

十分に加熱してから食べましょう。 

いちょうの葉

 

現代の栄養学ではイチョウの葉に含まれるギンコライド血栓ができるのをふせぎ脳を活性する働きが認められています。

また、免疫機能を調節する働きがあるとの報告もあります。これによりアレルギーを防ぎ、ぜんそくの改善も期待できるとされています。

氷河期を耐え抜いて生き延びたイチョウの葉の効能に驚きますが、そこに目をつけた研究者の慧眼に敬意を払いたい思いです。さらに研究が進むことを期待します。

【まとめ】ぎんなんの効能は秋から冬にかけてうってつけのありがたい木の実です

空気が乾燥して冷えてくる秋から冬に肺や腎を整えてくれるぎんなんの効果を取り入れましょう。

 お読みいただきありがとうございました。

〈参考〉

  • 小学館:新版食材図典
  • 家の光協会:和の薬膳食材手帳
  • 西東社:薬膳・漢方食材&食べ合わせ手帳

☆管理栄養士 すずまり が書きました。

☆文中の食品名および栄養価は「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」「同 追補2016年」「同 追補2017年」「同 追補2018年」に準拠しています。

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管理栄養士のすずまりです。 食べものの文化的な側面など「おとなの食育」の観点から書いています。