揚げパンの人気

砂糖揚げパン

 

学校給食で揚げパンは絶大な人気を誇ります。リクエストを取ると必ず上位に登場する常連献立です。

でも、いまは低糖質がもてはやされる時代背景があります。

小麦粉と砂糖と油で作る揚げパンの、なにがこんなに子供たちの心をつかむのでしょうか。

揚げパンについて見ていきましょう。

 

油も小麦粉も砂糖も黄色の食べものですが・・・

揚げパン

以下の文章は給食時間に配った揚げパンについてのメモです。

 

揚げパン ひと言メモ

きょうは 「あげパン」のお話です。

あげパンは コッペパンを あぶらで あげて、さとうを まぶします。

給食のメニューの中で とても 人気が あります。

なんとなく 洋風こんだての ようですが、実は東京生まれの献立です。

大田区の小学校で さいしょに つくったそうです。

あげパンは エネルギーが高く、戦後 たべものが 十分に ないときに やせた子どもたちのエネルギーを 上げるために 考え出されたそうです。

ためしに、きょうの あげパンの あぶらを 除いて 計算しましたら今月で いちばんエネルギーが 低くなって しまいました。

とても人気があるあげパンですが、たんじょうのひみつを知ると、今はなんでも食べられて幸せだと思います。

「パン」 と 「あぶら」 と 「さとう」 で、きいろの 食べものだけ なので「あか」 や 「みどり」 の 食べものも いっしょに 食べることが たいせつです。

 

と、給食時間に教室に配ったメモを紹介させていただきました。

実際に揚げパンの献立の日に揚げ油を除いて計算したところ、上記で書いたようにエネルギーがもっとも低くなってしまいました。

戦後の混乱期に、油も砂糖も十分に使えたのかしらとも思いますが、ひもじい子供たちのために、材料を調達するために奔走されたことでしょう。

 

「パン」 と 「あぶら」 と 「さとう」 が、きいろの 食べものというのは「栄養3色」と呼ぶ分け方です。

  •  血や肉になるもの   肉・魚・卵・乳類など
  •  熱や力になるもの   穀類・油脂類
  •  体の調子を整えるもの 野菜・くだもの類

 

小学校の家庭科では「五大栄養素」や「6つの食品群」を学習しますが、「」の分け方はすでに幼稚園や保育園での食育の取り組みで身につける子供たちがたくさんいます。

「赤」の食べものも「緑」の大切なのに「黄」で固められた“揚げパン”の魅力はどうしたものでしょうか。

甘くておいしいからということもあるでしょう。

更に、砂糖がかかったパンは食べてすぐに血糖値が上がるので、お腹がすいているときはとても魅力的な食べものになります。

そのためか、おとなが もう一度食べたい給食メニューの アンケートでも揚げパンは人気です。

 

 

揚げパンに合う汁物は?

給食時間の女の子

さて、そんな大人気の揚げパンですが、給食ではも必要です。主菜や汁物、野菜をつけます。

あるとき担任教諭から「揚げパンの日にはワンタンスープがよくつくけど、決まりでもあるの?」と聞かれました。いえいえ、決まりなどありません。

そうかと思うと「揚げパンには豚汁でしょう」というご意見も・・・

自分が食べてきた食歴が知らず知らずに身についているのですね。

甘くておいしい揚げパンと、塩気のある汁物で幸せな給食時間になるといいですね。

今は血糖値を急激に上げることはインスリンの分泌に負担をかけるので、よくないこととされていますが、揚げパン人気は続くでしょう。

野菜から食べるなど、食べる順番で多少でも対応していきたいですね。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

☆管理栄養士 すずまり が書きました。

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管理栄養士のすずまりです。 食べものの文化的な側面など「おとなの食育」の観点から書いています。